俺の実家のお隣さんが
白いラブラドールの
花子(仮)という犬を飼ってた
実家はど田舎の谷間の
どん詰まりの地区とはいえ、
よその犬はみんな繋がれてるのに
花子はフリーダム
ラブラドールって大きいから
繋がないとだめだろ、と思うけど
犬猫は嫌いな俺の祖父が
「花子は無害だからいいんだ」と妙に庇う
俺母いわく、花子は大人しくて
人懐っこくて、犬が嫌いな俺祖父も
メロメロになってるらしかった
実際、たまに俺が帰省した時も
花子は尻尾ふりふり近づいて
ゴロンとお腹を見せて寝転がり
お腹を撫でたら喜ぶ愛嬌のある子だった
その花子が、
俺が結婚考えてる彼女を
実家に連れてった時、
俺宅と隣家の境で昼寝してた
彼女は犬好きだから
花子の頭を撫でたら、
なんと花子は歯を剥き出しにして
気が狂ったように吠え出した
噛みつきはしないけど、
彼女の周囲をぐるぐる飛びはねて
唸り吠え続ける
飼い主であるお隣さんが
ビックリして連れてってくれて、
その後は当たり障りなく
俺家族と彼女で食事をして帰った
でもその後、
祖父と親と妹弟からバラバラに
「花子があんな態度とるの
初めて見たから心配。
彼女のことよく調べてみたら」と連絡が来た
正直、隣の犬>>(越えられない壁)>>>俺彼
女っていう感覚に愕然としたけど
祖父が
「俺が金を出す。頼むから身元調査させろ」
と何度も連絡してくるから任せ結果・・・
彼女は日本人じゃなかった
話に聞いてる家族構成と別に
腹違いの兄弟もいたし
カタギじゃない親類もいた
それを追求したら
「プライバシーの侵害だ!」
と激怒されたり別れないとすがられたり
ごたごた揉めたけど結局別れた
花子には祖父が高級な缶詰を
1ケース進呈してた
それから数年後、
次の彼女を実家に連れてったら、
彼女は犬が苦手なんだけど
花子がめっちゃ尻尾振って
腹を見せたから
「彼女は大丈夫だな」
と思って結婚を決めた
その花子が最近タヒんだと聞いたので
追悼したくて書いた
>>まさに白いラブを飼ってる私は
花子の様子が鮮明に想像できて涙が止まらない…
お隣とはいえ祖父が可愛がってたから
孫のことまで心配してくれたのかもね
>>花子はきっと
「犬を喰う民族=敵」と認識したんだろ。
>>花嫁鑑定犬…
>>「犬好きの彼女」の意味が違っていたのか